越純一郎さんのお話を伺った。NHKドラマ「ハゲタカ」で柴田恭兵さんが演じる「柴田建夫」のモデルとなった方。ソフトブレーン創業者の宋文洲さん以来、久しぶりに志を持った人の話を聞けた。

内容は、実務家、経営者として持つべきマインドセット。そして社会的課題や世間に流布するお金に対する価値観への見解、等。

※以下は発言をほぼそのまま載せたので、文脈やその場の流れが分からないと主旨が汲めないモノもあります。

・現在の日本経済停滞の責任は、すべて我々実務家にある。苦しんでいる若者に申し訳ないと思うべきだ。

・私はゼニカネを真剣に考えない人には興味がない。能書きなど、聞きたくない。赤字会社は社員を苦しめ、社会に迷惑をかける。赤字は悪、黒字が善。

・最低限、会社法、特許法の基本は修得すべき。

・「(金を稼ぐ)民間は悪。だから私は公務員になった。」という主旨の発言をした某市役所を名指しで「祖国にとってマイナス、死んだ方が良い。」

・会社再建に欲しい経営者とは、「家族と同じプライオリティで、会社を守る」「人心掌握力と強いリーダーシップ」「腰が低く、皆の声を聞き」、そして「天の声を聞き、それに従う」。頑固にならず、話を聞き、(自分の)経験だけではなく、歴史から学ぶ。

・経営理念・ビジョン・ミッション・社会的使命・志、こそ根本の軸。これを確立すれば経営の50%は成せる(絶対条件)。皆が喜ぶ仕事の環境を創れば後の30%が実現できる(必要条件)。そして付帯条件として残りの20%を戦略や戦術が担うにすぎない。これが松下幸之助の教え。

・経営は小が大を兼ねる(中小企業の社長は、大企業も経営できるが、逆は無理)。社長は全ての実務をこなせなければならない。サラリーマンの成れの果てに社長が務まるはずがない。

・文部科学省の大学評価のように、会社設立自体を目的にするようでは無意味。ベンチャーの97%は、創業後5年以内に潰れる。

・読むべき本として、『ビジョナリー・カンパニー』や、松下幸之助さんの各著作を挙げていた。

大いに共感した。いくつかの耳が痛い発言に、結構心は血まみれになったけど(笑)

名刺交換の際の、「赤いメガネだったので、目立ってましたね?」というような発言は、引きつった顔を指摘されたのかな??(笑)

ポテンシャルがあっても、マインドセットが、志がないため、そのスキルセット、実務能力や経営力を顕在化させないまま漫然と生きている人が今本当に多い。

越さんトコに引きずって行こうかな??(笑)